平成30年7月豪雨(西日本豪雨)
台風7号と停滞した梅雨前線などの影響で起きた、6月28日から7月8日までの「平成30年7月豪雨」は、西日本を中心に各地で甚大な被害をもたらしました。
多くの死傷者が出たほか、河川の氾濫、土砂災害、浸水、水道の断水や道路の通行止めによる物流の停滞は、多くの人の日常生活に大きな影響を及ぼしました。
周南エリアでも、光や熊毛地域で土砂崩れが起こり、島田川が決壊し、三丘地区は一面が水に覆われ、大きな被害を受けました。熊毛地区を中心とした土石流や、島田川をはじめとする河川の氾濫は、周南市の災害史において近年最大規模の被害となりました。
家屋倒壊 1件・がけ崩れ 128件
観測史上最大
島田川流域で甚大な被害
周南市では、死者1人、負傷者3人、避難者249人。通行止めは16か所にのぼりました(平成30年7月25日現在)。下松市では切戸川や末武川などがあふれ、市内だけでも床上・床下浸水が計60戸以上発生しました。光市でも島田川流域を中心に、甚大な被害が出ています。
土砂災害と鉄道への被害
熊毛地域では土砂崩れが集落を襲い、尊い命が失われました。樋口地区では斜面が崩れ、勝間地区では土砂の流出で岩徳線がゆがみました。
三丘で実際に何が起き、何を判断したのか。災害から学ぶでは、西日本豪雨の体験談を順次掲載します。
2023年7月豪雨
線状降水帯が発生し、県内各地で記録的な大雨と浸水被害が発生しました。平成30年の記憶が新しいこのまちでも、再び大雨への備えが問われています。
台風の記録
瀬戸内に面したこのまちでは、強風・高潮・大雨が重なる台風にも、繰り返し見舞われてきました。
台風14号
岩国市では、山陽自動車道ののり面崩落による土砂崩れが発生。県内で床上浸水、床下浸水も多く発生し、家屋の一部損壊も発生しました。
台風16号
下松市では切戸川、末武川、平田川の氾濫などで床上浸水が発生。県内各地で床下浸水も発生しました。
周南市の県道では道路が陥没し、車両3台が転落。下松市では平田川の水があふれ出し、川沿いの市道が約40メートルにわたって決壊しました。
台風6号
周南市、下松市で公民館の屋根や玄関ガラスが破損。山陽新幹線に一部運休・遅延が発生しました。
台風10号
県内の国道・県道など10か所が、山・崖崩れによって通行止めになりました。
台風19号
大型で非常に強い勢力を保ったまま、九州に上陸。その後も勢力は衰えず、山口県は27日昼過ぎから夜半前にかけて暴風雨域に入りました。
強風による甚大な塩害、それにより周南地区では1週間以上の長期停電が発生し、市民生活に大きな影響を与えました。県内での死者、行方不明者は10名、負傷者多数と、非常に多くの人的被害も発生しました。
戦後の風水害
戦後間もない時期に山口県を襲い、甚大な風水害を引き起こしました。島田川などにおいて記録的な大洪水が発生し、現在の防災インフラ整備の大きな転換点となりました。
地震の歴史
周南市を含む山口県周辺は、伊予灘や安芸灘などのプレート内部で繰り返し地震が発生しています。過去には1707年の防長地震や、1793年の長門・周防の地震などの被害地震が記録されています。
山口県全体としては地震が比較的少ない県とされていますが、このエリア特有のリスクも存在します。
注意すべき活断層
周南市、下松市、光市を横断するように走る断層です。この断層による地震が発生した場合、最大震度6強の激しい揺れが想定されています。
周南市にも影響を及ぼし、最大震度6強が予測されています。
海溝型地震(南海トラフ地震)
南海トラフ巨大地震が発生した場合、光市や柳井市などで最大震度6強、津波高は光市で最大3.7mに達すると予測されています。津波の到達時間は光漁港で約117分(県内最速クラス)と想定されています。
過去の地震履歴
2001年の芸予地震では、下松市・周南市・光市で震度5弱を観測しました。
地形と災害リスク
周南地区は山地が海に迫り平地が狭いため、古くから干拓や埋立てによる土地造成が行われてきました。そのため、沿岸部の埋立地は地震時の液状化リスク、山間部や川沿いの地域は豪雨時の土砂災害や河川氾濫のリスクを抱えやすい地形です。
浸水想定とハザードマップ
想定最大規模の降雨(1時間143mm)が発生した場合、市街地の広い範囲で浸水が予測されています。下松市内水ハザードマップなどで詳細が公開されています。
島田川の下流部などで、豪雨時の洪水被害が懸念されています。
自宅や職場、通学路のリスクは、各市のハザードマップで確認できます。
このまちが経験したことを、
次の備えにつなげる。
写真:平成30年7月豪雨(三丘・樋口・勝間地区)
参考:広報しゅうなん 2018年9月1日号(周南市の被害状況は平成30年7月25日現在)